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高品質で一流のサービスは、お客様との信頼関係で成立していますが、気が付いている消費者は意外にも少ないようです。
このことは、経営者ですら気が付いていないことが多いように思います。
信頼関係の基本にあるのは信用です。
では、信用はどのように構築されるかと言うと、継続して対面しているとか、継続して商品を購入してくれるかなどです。
継続が信用を評価する重要な判断の要素になります。
「継続は、信用!」と言われている所以です。
そして、信用は信頼に通じます。
信頼できるお客様には「さらに継続して購入していただきたい!」と考えるのが経営者としての当然の認識です。
信頼の評価を得たと判断したお客様は、さらに良質な顧客でありたいと考えます。
双方の利害が一致し、顧客は満足などの利益を、経営者は経済的な利益を得ることになります。
問題は、「継続」の評価と判断です。
お客様の数が少なければ「継続」の評価は簡単です。
ですが、不特定多数のお客様が大量に来店するお店などでは「継続」の評価や判断は容易ではありません。
一般のお店では、「継続」を入店時、或いは支払い時に多くの場合確認できます。
そのため、お店でお客様を迎える人や支払いを受ける担当者の意識が重要になります。
「継続」顧客としての判断ができれば、優先的に高品質で一流のサービスをお客様に提供することができます。
すると、そのお客様はさらに良い「継続」を実行することになります。
「継続」を評価され気分が良いからです。
「継続」顧客の評価や判断は、通常2つの方法で行われます。
1つ目は、お客様をランク付けすることです。
お客様は評価されると嬉しいわけですから、通常、高くランク付けされた場合は積極的に声を上げ、カードなどを提示します。
それは、お客様は優先的に高品質で一流のサービスを受けたいと考えるからです。
2つ目は、経営者や従業員が直接対面して確認することです。
対面して「継続」評価や判断をするのですから、すでにその時点から高品質で一流のサービスを提供することが可能です。
前者は、大量のお客様を相手にする商売で有効です。
お店側が認識していなくてもお客様自身が表明してくれる場合が多いからです。
後者はお客様の数が少なく、お客様単価が高い商売で有効になります。
後者は、個々のお客様と対面して判断しますので「継続」の価値が高くなります。
例えば、一流のホテルや旅館では、ベル(ボーイ)がお客様を出迎え、フロントで代金の支払いを受けます。
「継続」を確認するのはベル(ボーイ)やフロントになります。
対面して「継続」の評価や判断をするのですから、信頼の度合いが高くなるのは言うまでもありません。
当然、そのお客様には高品質で一流のサービスを提供することになります。
「継続」の評価や判断は、対面で行うことが効果的です。
それは、サービス業に限らずほとんどの事業経営の大原則でもあります。
「信頼できるお客様を大切にする!」ということを表明するのです。
このことで信頼できるお客様は、良質なお客様として居続けることになります。
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